資格の勉強が何年にも渡った場合に何が起こるのか
前回の記事で予告した通り、今回は学習が複数年に渡った場合の話を書こうと思います。(長くなりましたが)
資格の勉強において合格に必要な学習時間って、どれくらい?
というのは誰もが考えます。そして調べます。私も調べました。
例えばこちらの記事、タイトルでは500時間となってますが、実際に中を読むと600時間と書かれてあります。また通信講座を申し込むにあたって、フォーサイトに確認したところ、300~500時間という回答が返ってきました。
自分が学習できる時間と照らし合わせてみました。
平日1時間×6日+休日7時間だと1週間で13時間の勉強ができることになる。2017年の通関士試験が10/1なので4月から勉強したとしても26週間あるので、13時間×26週=338時間になる。ならばフォーサイトの言う最低ラインの300時間は何とかクリアできそうだし、もし合格できなくても、もう1年勉強すれば600時間は余裕でクリアできる、と。むしろ1年目学習の知識があるんだから、2年目はそんなに努力しなくても合格できるのでは?くらいの気持ちで、複数年計画を立ててしまったのです。資格の勉強に対して暇つぶし感覚が残ってますので、考えることはこの程度です。
フォーサイトに申し込み、教材がすぐに届きました。
講義の中で「勉強を複数年に渡らせてはいけない。今年必ず合格するという気持ちでいないとダメだ」と講師が言ってましたが、私は内心「どうせ早く合格させて、次の資格の教材を売りたいだけだろ」と思いながら聞いてました。そういえばマウンハーフの片山先生も同じようなことを言っていたような気がします。聞いた当時、その言葉の意味も良く分からないまま聞き流していましたが。
フォーサイトから推奨された学習計画ではインプット→アウトプットが3回転でしたが実際には2回転しかできなくて、1回目の受験は不合格に終わりました。元々から合格できなくても諦めるという選択肢は無く、複数年計画でやるつもりでしたので、12月の終わりくらいから学習を再開します。
2年目にどのような勉強をしたのかは↓過去記事を見て頂くとして、
通関士2年目の学習で思ったこと、それは
「やっぱり勉強は1年で終わらせた方がいい」です!!
講師たちの言っていることは嘘でも商魂からくるものでも無かったのです。
(疑ってスミマセンでした!!)
では何故そう思ったのか?以下理由を箇条書きで書いてみます。
- どこを覚えててどこを忘れたのか分からなくなる
- 勉強しても勉強しても成長した実感が無い
- 学習のモチベーションが下がる
- 法改正で記憶が混乱する
確かに1年目の学習が全く無駄になることは無いです。 無駄になることはないですが、どこを忘れたのか自分でも分からなくなります。その上、法改正がのしかかります。大まかなところは通信講座の講義で法改正情報として教えてくれますが、細かいところには触れず、テキストがいつの間にか書き換えられていたりします(例:NACCSで出来ること、できないこと等)。テキストが書き換えられたことに気づくほど、前年に学習した記憶が残ってればいいですが、正直なところ、私は記憶に残ってませんでした。
だからと言って、真剣にテキストを読めるか?と言えば、私は読めませんでした。
「あぁ、この話ね。知ってる」
「うわー、またこの話か。ここ苦手だったよな」
そう思うと真剣にテキストを読む気になれないし、適当にテキストを読めば、法改正を見落としてるかもしれません。
また、2年目の学習は、関税協会の通信講座だったので、他の受講生が質問した内容も見ることができ、私は週1回くらいのペースで新着の質問を確認していました。すると途中から他の人の質問レベルが高すぎて、何を言ってるのか分からなくなりました。すると自分のレベルの低さに不安を覚えるようになり、勉強が手につかなくなりました。それ以来、週1のペースで新着の質問を見るのを止めることにしました。分からないことが出てきたときに、単語で検索して、他の人が同じ質問をしてないか探す程度にしたのです。
それに、問題集を解いても、間違えば「この程度で間違うのか」と落ち込むし、正解しても「正解するのは当たり前」だと思うし、勉強してもしても不安がぬぐえず、成長した実感が無いので、「通関士ってどれくらい勉強したら合格できるんだ?」という、先の見えない不安から、学習のモチベーションが下がりました。1年目の勉強と2年目の勉強は、やり方を変えないとダメなんだろうけど、どうやったらいいかも分からないし。
こういう状況でしたが何とか合格できました。正直なところ、どうして合格できたか分からないし、これは運が良かったとしか思えません。
ツイッターで見つけたものですが、こう言われても、そんなに勉強したつもりもないし、実感がわきません。ただ、不安で不安で気が付くと無我夢中で勉強していたのかもしれません。人によっては、こんなに辛いのなら、とドロップアウトしてしまうかもしれません。この苦しさの中でもモチベーションを維持し、勉強を続けるには、強い目標が必要なのだと思います。
私の場合、通関士試験の目標は
- 通関士試験の合格証を提出し、今の会社でパート→正社員にしてもらうこと
- 私のことをイジメているヅラを見返すこと
でした。特にイジメられた悔しさを勉強にぶつける、悔しさ由来の目標は、私にとって効き目がありました。勉強が苦しくても、手ごたえが無くても「今ここで諦めるわけにはいかない!」と闘志を一人で勝手に燃やしていました。お陰様で合格できましたので、今では勝手にヅラに感謝しています(笑) ※ヅラにイジメられた話は、過去記事に書いてますので、読みたい方はどうぞ。
また、通常、資格の勉強をするならSNSはやらない方がいいと言われてますが、私は1年目の勉強で同じ通関士の勉強をする仲間がなく、孤独な戦いが苦しかったので、2年目の勉強をするにあたり、ツイッターを始めました。このツイッター、つい遊んでしまうので、良くないと言われる部分は分からなくもないですが、私は助かりました。「輸出は分類が難しく作られていて、輸入は計算問題があるので分類が簡単に作られている。だから分類が苦手な人は、試験当日、輸入から先に解いた方がいい」など、試験における傾向と対策を教えてもらったのもツイッターでした。また、通関士以外の資格を勉強している人をフォローさせてもらい、自分に合う勉強法とか、勉強効率をよくするアイテムを教えてもらい、学ぶべきところはたくさんありました。
通関士の勉強が複数年にわたると、どんな弊害が出るか、何が良かったのか、私の経験をお話させてもらいました。これは私に起こった弊害であって、皆さんにも同じ現象が起こるかもしれないし、起こらないかもしれない。もしかしたら、これ以外の弊害が起こるかもしれない。それは誰にも分かりません。それに、私にとって良かった方法でも誰でも合うわけではないと思います。自分にとって何が最良かは自分にしか分からないのです。
私の経験が少しでもどなたかのお役に立てれば嬉しく思います。